Ghostwire: Tokyoレビュー

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プレイ時間:16.6時間

ノーマルモードでメインストーリークリア

サブクエストは6割ほどクリア

 

Good Point

完全に再現された現代の日本

日本を再現したゲームは色々ありますが、オープンワールドでここまで精巧に再現されたゲームは他にありません。

日本の開発スタジオが作っているだけあって、大通りのきらびやかな建物から小汚い裏路地、細かな広告まで違和感を覚える要素は一切なく、完全な日本が再現されています。

ゲーム内では至る所に神社があるのですが、この神社についても違和感無く街に溶け込んでいるのは本当にすごい。

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異常な作り込みのオブジェクト

コンビニの商品や張り紙の文章まで異常なまでに作り込まれています。どの張り紙も細かい文字までしっかり読めるので街中のいろんな場所で足を止めて眺めてしまいました。

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ゲーム内の企業名やブランドの多くは現実に存在するものを元ネタとしており、元ネタとなった企業名・ブランドを考えるのも楽しかったです。

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イベントのホラー演出

サイコブレイクシリーズの演出から更にパワーアップして、初見時は思わず声が漏れるほど素晴らしい演出でした。f:id:ronpte:20220404234052j:plain

画像を貼ってもあまり凄さは伝わらないのでこの辺は是非プレイしてみてほしいですね

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Bad Point

派手な見た目と裏腹に楽しくない戦闘

戦闘の流れとして霊力をぶつけ稀人(敵)のコアを露出させ、敵のコアを引き抜いて倒すという流れなんですが、この「コアを引き抜く」アクションが戦闘の流れを悪くしてしまっています。

「コアを引く抜く」アクションには数秒かかり、アクションの最中は無防備になり、敵に攻撃を受けると引き抜きアクションが中断されて、コアを引き抜かれていた敵は回復します。

この「数秒かかる」「無防備になる」「攻撃を受けると中断される」この3つの仕様のせいで見た目は爽快感があるコア引き抜きがストレスフルなものになってしまっています。

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また、コアを露出させるまでの戦闘も退屈で、基本的に後ろに下がりながらチャージショットを撃つだけの戦闘です。ジャストガードも一応ありますが、ジャストガードをしても連撃が止まらない敵がいたり、ジャストガード後に強烈な攻撃が出来るわけでもないので、ジャストガードを狙う意味があまりありません。

スタイリッシュで爽快感のある戦闘を期待していると肩透かしを食らうことになると思います。

 

陳腐なストーリー

結構期待していたんですがかなり残念な出来です。

個人的にはサイコブレイクのような尖ったストーリーを期待していたので、かなり失望させられました。

まずストーリー序盤で妹が攫われるのですが、攫われる理由が「特別な器だから」。ちなみにこの妹が特別な器である理由は特に語られません。

とにかくストーリー全体を通して「設定だけがあり、その背景は特に何もない」が繰り返されるため、作りの悪いB級映画を見せられている気分になりました。

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また、1章~4章まではKKのチームにストーリーの主眼が置かれているのですが、5章・6章で急に暁人に主眼が移ります。これはEDの感動シーンのためだと思うのですが、あまりにも暁人について語られる要素が少なくEDの感動シーンも取って付けたような印象を持ちました。

 

いまいちなオープンワールド要素

ゲーム開始直後はマップの殆どが霧(触れるとダメージを受ける)に包まれており、行動できるエリアはごく一部です。霧を晴らすには各所にある鳥居を浄化することで霧を晴らすことが出来るのですが、殆どの鳥居がストーリーの進行に合わせて出現するため、ストーリーの後半にならないとマップ全体を行動することが出来ません。

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収集アイテムからサブクエストまでほとんどの要素がアイコンで表示されるため探索要素もほぼありません。

プレイしていて感じたのはオープンワールドである必要があまり無いと言うことでした。オープンワールドであることに価値があったPS3時代のオープンワールドゲームって感じです。

 

まとめ

光る部分沢山あるものの、核となるゲーム部分の出来がいまいちなのが残念でなりません。圧倒的な作り込みのビジュアルに関しては一見の価値ありなのでこのビジュアル目当てでプレイするのはありだと思います。